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by furanist-t

絶対俺は賢者でありたい!

 9月11日は衆議院選挙であった。投票はほとんどが午後8時までであり、開票は従ってそれ以降となるはずである。それが、昨今出口調査なる手法が定着したのか開票前からその当落がテレビ画面に猛スピードでテロップが流れる。7時から特番が組まれており、すでにかなりの当選確定が報じられていた。
 結果は、戦後60年、歴史的な自民党の大勝利、民主党の大惨敗という報道が流されていた。まことこれには驚いた。何が驚いたかと言うと、開票が全く進んでいないのに当落を流してしまうマスコミの節度のなさ(出口調査結果を我先にと競っているため)と、自民党の大勝利にである。本来この衆議院選挙は小泉の悪たれがやった憲法違反すれすれの暴挙であり、郵政民営化案が参議院で否決され、同じ自民党の議員の中から反対する造反議員が多くでた腹いせに強行的に衆議院を解散したためのものである。本来なら、もう一度衆議院に戻して審議し、衆議院議員の2/3以上の賛成を得て案件を採択すべきところを勝手に衆議院を解散して選挙に持ち込み、国民に「郵政民営化に賛成か、反対か、どっちを国民は取るのか」と脅しをつけた選挙にしたのである。そして本案に反対した自民党議員には党公認を出さず、さらに”刺客”と言われた”くの一”候補を各選挙区に鞍替えまでさせて出馬させた上での選挙とした。
 その結果が、前出の大勝利となった。無党派層が小泉のキップの良さに傾倒して自民党、いや小泉独裁に拍手して自民党の大勝利に結びつけることとなったのである。詳しくは新聞もテレビも見る気がせず、新聞の見出しだけ見てがっかりしてしまった。どうしてあんな紛い物の小泉に憧憬して投票するんだろう、と不思議でならない。彼がこの4年4ヶ月の間、何をしてくれたか、国民に良い施策は何か、と問うて具体的にあげられるものがあるかね?国民の生活を不安定にし、国の借金はもう取りかえしできないくらいにまで膨らませて、さらに年金問題、税金問題、道路公団を初めとする官民癒着の構造がさらに大掛かりとなし、先行き国民の生活をズタズタに砕いてしまいかねないそんな悪党の頭を、強いリーダーシップだと褒めたたえて沸き立つ愚かな選挙民がワンサカワンサカ街頭に群がったというではないか。
 それにしても、民主党はやはりダメか!この党も言うは形だけで、支持されない何か色あいを持っている党である。二大政党時代だと言い張っても中身がなきゃ、どうにもならんな。岡田代表はそれなりにやってきたが、国民に強烈にアピールするまでには至らないもどかしさが強い残像としてただ残っただけである。岡田は代表を辞任し、後任人事にさっそく取り掛かるというのである。これも国民から強い支持されない党内のイザコザが目に付き始めている。ここに来たらもう残されているのは、唯ひとつ。 小沢を代表に据えて、イチかバチか賭けてみるしかない。この男、大変な毒を持った危険な人物だが、岡田や管や鳩山や羽田やなんかではもう自民党の悪たれに対抗はできないから、毒には毒を持って対抗せざるをえないものと考えるべし。そしてだめだったらもう民主党は根底から解散すべきである。何の役にもたたない党になるから。
 それにしても小泉の胡散臭さ、ウソつき小泉を見破れないこの民度の低い国民性は如何とやせん。思い出すね、辺見庸氏の著書のなかの言葉。「世間の多数が小泉内閣に歓呼の声をあげている。あからさまな弱者切捨て政策に、己が排除されようとしているにもかかわらず、どう勘違いしてか、決して強者ではない層までもが賛成している。共産党支持者の七割もが小泉内閣支持という、絶句するほかない調査結果もでた。」 正にそのとおりだと思うのであるが、どうしてこうにも権力に擦り寄ったりするのであろうか。私は、どんなに廻りが腐っても決して愚者にだけはなりたくない。あんな紛い物の小泉にだけは追従したくはない。私は命を失っても、愚者として従うことだけはしないでおこう。賢者として逆らって一生を真っ当したい。でなけらば、人間として生きてきた証にはならないではないか。
by furanist-t | 2005-09-12 14:45